●なるほど!きじコラム




  ●きじ肉は臭い?・・・
いい質問です。昔は野生のきじを猟師さんが猟銃で捕獲していました 
ところが、きじの体温は40度と比較的高いために血の腐りが早いのです。

当然猟をして捕獲したきじは血抜きが完全に出来ず血の匂いや腸の匂いが肉に移ります。
以前、鯨肉が臭いと云われたのもこのためです。「野生のきじは臭いと」はこの辺りからくる誤解です。
当牧場のきじ肉は冷却後マイナス35度で瞬間冷凍致しますのでこのような匂いはありません。

また体温が高いということは生で食べられるという事です。是非刺身でお召し上がりください。
今まで食べたとこのない食感が楽しめます。

鶏肉より歯ごたえがあり、それでいて他の肉類より柔らかいきじ肉を是非お試しください。

 ●敵から逃げる

きじ類は敵から突然襲われた時飛んで逃げるが、それは羽ばたいて飛び上がり
少し飛んだ後は滑空をして敵の攻撃をかわすというやり方である。胸の筋肉は
大きくて羽ばたく力は大変強い。このエネルギーを爆発させて舞い上がるのである。

だが、その筋肉には血管が少なく酸素が十分に供給されないので、すぐに疲れてしまい
長い間羽ばたき続ける事ができない。1回の飛行は10秒程度せいぜい数100メートルである。
そのためか、きじはただ飛び去る以外に敵から逃げる方法をいくつか心得ている。
1つは茂みにもぐり込み、身を伏せてじっとしている事である。そうしていると、足元にいても
なかなか気づかない。じっとしている方が安全なのだ。

だが、この行動が、人間のハンターには、きじを撃ちやすい獲物にしている。
嗅覚の鋭い猟犬には、茂みの中でじっとしていても、見つけられてしまうのである。犬は、
その側でハンターの来るのを待つ。ハンターは、銃をかまえると犬にきじを襲わせる。
さすがのきじも飛び上がざるをえない。
クレー射撃の要領で撃ち落されてしまうのである.

もう1つは群れでいるときに見られる。いきなり敵に出くわすか襲われたとき、
「クモの子を散らす」ように分散して飛び去る行動である。ヒナでも飛べるようになると、
この行動を行う。1羽が右方向に飛ぶと、もう1羽左もう1羽は前方と見事に分散して逃げる。

2羽の雄きじが私に驚いて同方向に飛び出したが、すぐに1羽が右旋廻、
もう一羽が左旋回していくのを見たことがある。この行動には、敵の注意を攪乱する
機能があるのだが、「友の道連れになりたくない」という心理の表れかもしれない。
いづれにしても、これは、遠くまで飛んで、完全に逃げ去ることのできない
きじの行動戦略の1つになっているのだろう。

 ●ヒナを守る
キジ類のヒナは離巣性(早成性)である。孵化してすぐに巣を離れ、親鳥について歩く。
これに対して、巣の中で親鳥の世話を受けるヒナを留巣性(晩成性)という。
留巣性の種は、巣を安全な場所につくることでヒナを捕食者から護ることができる。

だが、離巣性の種はヒナが歩き回るので、捕食者に対してはその他の方法を
とらなければならない。
まず、ヒナについては隠蔽色をしていることが挙げられる。
隠蔽効果をもつ模様は生息環境によって違っていて、小石がごろごろしている河原で
繁殖するチドリ類などは斑点模様をしているし、植物の茂っているところに生息する種は
一般に縦縞模様をしている。こうした模様は、じっとしていることで想像以上の
隠蔽効果を発揮するものだ。キジのヒナの模様は後者で、枯れ葉の間や草の陰で
動かないでいると、どこにいるのか分からない。

親鳥の方には敵の目をそらす行動が発達している。
一つは、敵の周囲を回って注意を引きつけ、敵をヒナから少しずつ
引き離していく行動である。その際、ピーヨ・ピーヨと鳴き声をあげるが、これには以上の
役割と、ヒナに対しては「だまって!」という警告の意味があるようだ。ヒナがピヨピヨ鳴き出すと、
その声は一段と激しくなり、ヒナは再び沈黙する。

二つ目は偽傷、おとりになって、敵の注意をひきつける行動である。
折れていて飛べないかのように、片方の翼をだらりとさげる行動である。さらに、
危険だと感じた時には茂みに入り、何かに捕まったかのように「ヒーヒー」と悲鳴をあげる。
彼女が何かに捕まったと思ってあわてて茂みに飛び込むと、同時にその雌は飛び去り、
その時あたりにはもうヒナの姿を見つけることはできない。

キジの親は身を挺して子を護る。まさに、「焼け野の雉」である。

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